2016年から起こってきたペット同乗問題を考慮してデルタ航空は今年3月に新たなペットポリシーを設けたが、再び今月20日に全てのピットブル種の介助犬とセラピー犬の搭乗を7月10日以降禁じることを発表した。これを知った自閉症男児を持つ母親が、海外動物専門サイト『The Dodo』に思いを打ち明けた。
デルタ航空では、2016年から主に“セラピーアニマル”と称するペットの機内同乗に関しての苦情が84%も増加している。特にセラピー犬による客室での排泄問題やほかの乗客に噛みつく行為が問題となっており、2017年6月には男性客が隣に座っていた乗客が連れていた22kgのピットブル種のセラピー犬に2度も噛まれ、28針も縫う大怪我をした。この件は各地で大きく報じられたがさらに今年6月、2人のデルタ航空スタッフがセラピー犬のピットブルに噛みつかれるという事態も起こっている。
デルタ航空は今年3月、機内での安全を強化する目的として新たなペットポリシーを発表した。介助犬やセラピー犬を連れて搭乗する客は、予定フライトの少なくとも48時間前のペットの健康状態が記された書類や予防接種の証明書を提出することが求められるようになった。加えてペットが機内でおとなしくする(もしくはできる)ということを約束した署名を搭乗前にすることも義務付けられた。
さらに今回デルタ航空は、6月20日のプレスリリースで7月10日から全てのピットブル種の介助犬及びセラピー犬の機内同乗が禁止となる旨を新たに発表した。同航空側は声明文でこのように述べている。
「ピットブル種の犬を搭乗客のペットとして客室に置くには大きすぎるということと、これまでのセラピー犬が起こした問題を考慮しての結果です。弊社は機内での安全面を最優先しなければなりません。介助犬やセラピー犬を正当に必要としている人もいると理解しており、今回の決断は心苦しいものではありますが、きちんと訓練されていないピットブル種の犬はリスクが高すぎるのです。」
デルタ航空は、今回更新したペットポリシーで上記の新案を発表したほか、