あまりにも酷い虐待のニュースがイギリスから届いた。2016年6月に餓死状態で死亡した18歳少年の虐待に関わったとして、このほど母と祖母、姉の3人が裁判所に出廷したが、3人は容疑を否認しているという。『Mirror』『Daily Record』『BBC News』などが伝えている。
6月7日、英ウェスト・ヨークシャー州のリーズ刑事法院で行われた裁判で、今からちょうど2年前に起こった悲惨な虐待事件の全貌が明らかとなった。
2016年6月30日、リーズのファーンリーでジョーダン・バーリングという18歳少年が死亡した。死因は心停止だったが、栄養失調で動けなくなって感染症を起こし、急性気管支肺炎が原因となったものとみられている。ジョーダンさんは長年にわたり母ドーン・クランストン(45歳)と祖母デニース(70歳)、姉アビゲイル・バーリング(25歳)から虐待を受けていたようで、死亡時は体重が37kgほどに痩せ細っており汚れたオムツをはかされていたという。
ジョーダンさんの父スティーヴンさん(51歳)は、ジョーダンさんが小学生の頃にドーンと別居していた。以降、息子が10代半ばになるまで疎遠だったが、2015年のクリスマス前に久しぶりに息子に会いに行き、その変わりように驚いた。父によるとがっしりとした体格だったジョーダンさんは、痩せて顔色が青白く具合が悪そうに見えたという。スティーヴンさんの身内もジョーダンさんが亡くなる半年ほど前に会っているが、「とても具合が悪くやつれていた。息をするのが精一杯な様子だった」と話している。
こうした状況に至るまでのジョーダンさんの人生は、決して幸せとは言えないものだった。母親は、息子が小学生の頃に発育や行動に問題が見られるようになったものの医師に診せることはせず、「育児放棄」とみなされていた。中学生になっても言葉があまり話せず、虫歯だらけで粗相をしていたジョーダンさんは、やがて高校に進学する。だが数学期通っただけで、16歳の時に母親の意思によりホームスクーリングと称して登校しなくなった。そして次第にジョーダンさんは社会から孤立し、