推理小説かクライム・サスペンスドラマのストーリー展開を思わせるような事件が米ニューヨークで起きた。大西洋を渡ってニューヨークに滞在していたロシア人の女。目的は自分と同世代の外見がそっくりな女性を探し出すことにあった。やがて1人の女性に目をつけると…。
ニューヨーク市クイーンズ区フォレスト・ヒルズ在住のロシア出身の女性オルガ・ツウィクさん(Olga Tsuyk、35)の身に2016年に起きた恐ろしい事件について、地元検事当局の発表をもとに『CBS New York』『New York Post』ほかが報じている。街角で出会い、親しげに話しかけてきたロシア語を話す女にすっかり気を許してしまったというオルガさん。同年8月28日に女はチーズケーキを手にオルガさん宅を訪れたが、談笑の最中にオルガさんは気分が悪くなりベッドで寝込んでしまったという。
翌日、友人がオルガさん宅を訪れて彼女の異変に気づきすぐに911番通報。女はすでに姿を消しており、パスポート、雇用許可証、金の指輪、現金など貴重品が奪われていた。またオルガさんが自殺を図ったと見せかけることが目的か、ベッドの周りには大量の薬物が散らかっていたという。オルガさんは病院に搬送され、幸いにも体調は回復した。意識が遠のいていった以外なんら記憶がないといい、残っていたチーズケーキからは第三種向精神薬フェナゼパム(日本未承認)が検出された。
その後の捜査で、彼女に近づいた女はブルックリン区シープスヘッド・ベイに滞在していたロシア出身のヴィクトリア・ナシロワ(Viktoria Nasyrova、42)と判明。2017年3月20日に逮捕となったヴィクトリアは第二級殺人、第一級強盗ほか暴行、窃盗、無謀な危険行為を犯したとして10件もの罪状で起訴された。ヴィクトリアとオルガさんの外見が似ていることから、