長年サッカー選手として女子サッカー界を牽引し、現役引退後の今年1月に第1子を出産した澤穂希さんが12月17日、都内で開催された『バイエル カラダのミカタ 高校生シンポジウム2017』に出席した。シンポジウムで澤さんはゲストとして「ここぞというときに最大限の実力を発揮するために大切なこと」という題目で講演、世界のトップフィールドで活躍し続けてきた女性の代表格でもある澤さんの話に参加者は真剣な表情で聴き入っていた。
次代を担う高校生や大学生が夢や未来のキャリアプランを実現するため、より早期から女性のカラダや健康について正しく理解することが重要と訴える「バイエル カラダのミカタ 高校生シンポジウム」は、今回が2回目の開催となる。本年のテーマは「ここぞというときのために知っておきたい女性の体と健康のこと」。受験や部活の試合などに最大限の実力を発揮するためのカラダづくりについてアドバイスした。
第一部の女性ライフクリニック銀座院長・対馬ルリ子先生の講演に続き、第二部に登場したのが澤穂希さんだ。「ここぞというときに最大限の実力を発揮するために大切なこと」について講演を終えた澤さんへのスペシャルインタビューが、このたび公開された。そこで澤さんは「今日は、私自身が経験したことを学生のみなさんに伝えられて嬉しかったです」と喜んだ。
「“女性の体と健康”についてどのようにお考えですか」と聞かれた澤さんは、「女性の体や健康に関して、わからないことがあればドクターに聞くことが大切だと思います。たとえば私は、北京オリンピック後にピルの服用を始めましたが、服用に関して詳しく知る前は不安もありました。しかしそんな不安を感じたり、疑問を持つ度に、かかりつけのドクターに質問をしてきちんと説明を聞き、納得した上で服用することができました」と自身の経験を明かし、「初めは相談しにくいかもしれませんが、ココロもカラダも健康でなければ、自分が好きなことはできません。正しい知識を得て、自分のことを大切に考えることが重要なことだと思います」と訴えた。
そして「自分のカラダを正しく理解し、適切に対応することは、日頃の健康を維持するための第一歩」という澤さんの「普段から心がけている生活習慣」は「20歳の頃から毎日、基礎体温を測って、記録していました。まずは体調のバイオリズムを知り、日々のトレーニングに活かしていました。30歳を超えた頃からは、低用量ピルを服用するようになりました。特に生理痛がひどかったわけではありませんが、ピルの服用によって、生理のタイミングが把握できるのは、大変助かりました。大事な試合や大会期間中に生理日が被ってしまうと、パフォーマンスに悪影響も出るためです」とアスリートならではの体調管理の必要性を語った。その一方で「私はアスリートとして長年、競技生活を続けましたが、同時に女性として将来、結婚して子どもが欲しいと考えていたので、来たるべき日のために日頃から準備をすることが大切だという強い考えを持っていました。サッカーのみならず、日頃の生活の中でもきちんと準備をしなければいい結果は出ないと思います」と考えを述べた。
また「高いパフォーマンスを維持し続けるための秘訣」として、