店側と客との間で食い違いが生じ、ちょっとしたトラブルになるケースはどこの国にもある。このほどスコットランドに住む2児の母が、地元のスーパーで不快な思いをしたことを英メディア『Daily Record』『Metro』が伝えている。
ミッドロージアンのペニキュイックに住むルイーズ・キャリーさん(30歳)は、ほとんど毎日訪れるという大手スーパーチェーン店「TESCO(テスコ)」に、その日も息子デイヴィッド君(7歳)と娘カイラちゃん(2歳)を連れて出かけた。
TESCOではリンカンシャー州の顧客アシスタントの発案により、昨年の夏から国内800店舗にて「子供たちにヘルシーな食生活を」をテーマに無料でフルーツを配布している。親と買い物に来る子供たちの多くがスナック菓子やチョコレートを清算前に開封して食べているという状況から、肥満や糖尿病のリスクを減らし子供たちに健康な食生活を習慣付けてもらおうと、親が買い物をしている間に店内でフルーツを食べてもらえるようにしている。店内では箱に入った各フルーツを子供たちが自由に手に取ることができるため、多くの親や子供たちを喜ばせているという。
ペニキュイック店でもこうした取り組みが行われており、その日もルイーズさんの子供たちは箱のリンゴを1個ずつ取った。いつもはルイーズさんが買い物を終えるまでに子供たちはフルーツを食べてしまうのだが、その日は店内を駆けまわっていて手にしたリンゴを食べず、買い物カートに置きっ放しにしていた。
ルイーズさんがセルフレジで会計を済ませ、店を出ようとするとドアの所で女性スタッフに呼び止められた。「何かお忘れですよ」と言われたルイーズさんは当初理解できなかったが、スタッフがリンゴ代を支払うように言っていることを知ると愕然とした。
「これは無料の箱から取ったものです」とルイーズさんが説明してもスタッフは納得せず、「それならば店の中で食べてもらわなければ困る」とリンゴ2個を子供たちの目の前で奪い、ゴミ箱に捨てた。