旅行に出かけるためにペットを置き去りにする飼い主のニュースは以前もお伝えしたが、このほどドイツであまりにも身勝手な方法でペットを放置した飼い主に世間からは怒りの声があがっている。英メディア『Metro』などが伝えた。
8月26日の午後4時頃、近所に住んでいるという女性から「庭にカメが放置されている」といった通報がドイツのドルトムント市消防署に寄せられた。
消防署員が駆けつけてみると、アメリカ南東部で生息するミズガメの一種「キバラガメ」の甲羅には穴が開けられ、約7メートルのワイヤーが通されてあった。そのワイヤーはラズベリーの木に繋がれており、水のない状態で放置されることが致命的ともいえるミズガメは、強い太陽の下で身動きが取れない状態で土の上にひっくり返っていた。どうやら飼い主は、カメをこのように放置して旅行に出かけたようだ。
その後、消防署員は地元動物救済団体「Ark90」を運営するアーン・ステンツェルさん(50歳)と妻のユートさん(48歳)を呼び、保護の協力を依頼した。現場にやってきた夫妻は、カメの痛々しい姿にショックを受けたという。無事に救出されたカメは救助センターへと引き渡され市内獣医師により傷口の治療が施されたが、救助センターの副所長マックス・シャルトさんは「カメの甲羅は固いからといって痛みを感じないわけではなく、人間の皮膚のようなものなのです。穴を開けられて相当の痛みを感じていたことでしょう」といかにこの行為が残虐であるかということを話した。