7月29日、インドのターネー市マンブラで19歳の母親が出産したが、誕生した男児の腹部にはなんと胎児を宿していた。このほど医師らが男児からお腹の胎児を摘出する手術を行い、成功したことを『The Independent』『The Sun』など複数メディアが伝えた。
7月20日、19歳の妊婦がマンブラにあるビラル病院で定期健診を受けた際、放射線科のバヴナ・ソラト医師が胎嚢に包まれた胎児の中に奇妙な塊があるのを発見した。その9日後に母親は男児を出産したが、その子の腹部には半形成状態の胎児がいたことで医師らを驚かせた。
胎児は6~7センチほどの大きさで約150グラムあり、小さな脳と腕1本、両脚が形成された状態であったが、頭蓋骨はなく男児の胃の後ろに入り込んでいたという。この珍しい先天異常は世界で200以下の報告例しかなく、「胎児内胎児(Fetus in fetu)」と呼ばれている。
婦人科のニーナ・ニチラニ医師は「一卵性双生児が1つの胎盤をシェアしたケースです。妊娠中に正常に発育できなかった胎児が、一方の胎児の頭蓋や腹部、尾骨などに入り込み寄生します。通常、出産後は寄生した胎児が生存していることはほとんどありません」と話している。このたび男児の腹部にあった胎児内胎児はターネー市タイタン病院で摘出手術が行われ、無事に成功した。