今年4月から放送され話題を呼んだ『人は見た目が100パーセント』というドラマがありましたが、あなたは自分の“見た目”をどう捉えていますか? 「そんなの気にしない。大切なのは中身」という方もいるかもしれません。でもちょっと待って下さい。確かに中身が無ければ意味はありませんが、肝心な内面が伝わる前に見た目であなたは損をしているかもしれないのです。
【あなどれない、見た目が与える影響】
私はこれまでいわゆる“勝ち組”と呼ばれる方々のスタイリングをする機会に多く恵まれました。その経験は様々なことを教えてくれましたが、その一つが見た目が周囲に与える影響の大きさです。ビジネスで成功している方、「先生」と呼ばれ尊敬される立場にある方などは、「常に人に見られている」という緊張感から見た目をとても重要視されていました。
見た目のイメージはビジネスに直結すると言っても過言ではありません。商談などに勝つため、交渉を有利に進めるために、服装や立ち居振る舞いを整えるイメージ戦略はビジネスのここぞという時に力を発揮します。
日本ではそれほどメジャーではありませんが、アメリカなどでは見た目のイメージは非常に重要とされています。ある日本の企業に勤める敏腕キャリアウーマンがアメリカの超一流企業マッキンゼーに転職した際、直属の上司に言われた言葉が「まずスタイリストをつけるように」だったそうです。彼女はかねてより服装にはそれなりに気を使っていたので、この上司の一言には大きな衝撃を受けたといいます。
またアメリカの大統領選でよく見かける赤いネクタイと青いネクタイ。これもイメージ戦略の一つです。民主党のシンボルカラーが青で共和党のシンボルカラーが赤ということもありますが、青の持つ意味は「誠実、信頼、爽やか」。一方の赤は「前進、勝負、パワー」。特に赤いネクタイは「パワータイ」と言われ、当選後の演説で赤いネクタイが多く見られるのもこのためです。現大統領のトランプ氏のネクタイもぜひチェックしてみて下さい。攻めたい時、強く見せたい時に赤いネクタイを、弁明や誠実に見せたい時に青いネクタイをと使い分けているかもしれません。