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writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】スロットマシンで44億円を当てた女性、「機械の故障」と言われカジノ会社を訴える(米)

里親のもとで育ち、4人の子のシングルマザーとして暮らしてきた女性が、カジノのスロットマシンで44億円の大当たりの表示を目にした時は「これで人生を変えられる」と体が震えたという。ところがカジノ側はこの大当たりを「機械の故障」と主張し、女性に2.25ドル(約249円)とステーキの食事をオファーした。それを拒否した女性は現在、カジノ会社を訴えている。英『Metro』や米『CNNMoney』など複数メディアが伝えた。

昨年8月、米ニューヨークのクイーンズ郡にあるカジノ「Resorts World Casino」でカトリーナ・ブックマンさんがスフィンクス・スロットマシンをしていた時、42,949,672.76ドル(昨年のレートで約44億円)というメガヒットの数字がマシン画面上に表示された。

思いがけない大金を当てたと大興奮したカトリーナさんだったが、その喜びはすぐに消え去った。カトリーナさんはスロットマシンのスクリーンにディスプレイされた数字と共に自撮りし、マシンからプリントアウトされたチケットをカジノスタッフに見せたところ「機械の故障で大金は当たっていない」と告げられた。さらに翌日、カジノ会社から連絡があり「故障していた機械のお詫びとして2.25ドルとともに、ステーキの食事を提供します」と言われたそうだ。カジノ会社によると、実際にチケットに印字されていたのは2.25ドルだったという。

44億円以上というアメリカ史上最大のスロットマシン当選額をゲットする代わりに2.25ドルとステーキディナーをオファーされたカトリーナさんは不公平だと怒り、カジノ側の提案を拒否。カジノ会社に対して法的措置を取る決心をした。

しかしカジノ側は、スロットマシンには「機械が故障の場合は全てのプレー及び支払いは無効」と記されていることを主張し、ニューヨーク州賭博委員会(The New York State Gaming Commission)も「機械は故障していた。カトリーナさんの一件の後、すぐに修理に出された」と述べている。

カジノ側によると、スフィンクス・スロットマシンでの最高当選金額は6,500ドル(約72万円)だそうだ。カトリーナさんの弁護士アラン・リプカ氏は、昨年から何か月もカジノ側に「少なくともその金額(6,500ドル)の賠償金をカトリーナさんに支払うべき」と要求してきた。しかし納得のいく回答は得られていなかった。

6月14日、クイーンズ郡最高裁判所にカジノ側に訴訟を提起したリプカ氏は「『マシンが壊れていた』というのは都合が良過ぎますよ。壊れていたというならば、カジノ側は機械のメンテナンスを怠った責任を負うべきですし、カトリーナさんの前にプレーしていた人だって勝つチャンスがなかったということになるわけですからね。負けた時にはお金を取るくせに、勝つと支払わないなんてバカバカし過ぎます」と話しており、損害賠償額として4300万ドル(約47億円)を求める計画をしているという。

「Resorts World Casino」のスポークスマンは昨年、『CNN』に「通常、スロットマシンではペニー単位で表示はされません。こうしたエラーは滅多に起こりませんが、今回のケースは明らかに機械の故障によるものでありニューヨーク州賭博委員会でも確認されています。法律によりカトリーナさんには2.25ドル以上支払うことはできません」と述べていた。しかしながら今回の訴訟は、カジノ側がマシンの適切なメンテナンスを怠ったこと、カトリーナさんがこの一件で精神的苦痛を感じるようになったことが主な理由とされている。

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