体重500キロで「世界で最も太った女性」とされるエマン・アフメド・アブド・エル・アティ(Eman Ahmed Abd El Aty、36)さんが3月7日、インドの病院で減量手術を受けた。各国メディアはエマンさんの手術が成功し、順調に体重が減っていることを報じていたが、その裏側で…。
11歳の時に脳梗塞を起こして以来、25年間一度も外出したことがなかったエジプト在住のエマンさん。彼女が先月7日、ムンバイのサイフィー病院(Saifee Hospital)で腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を受けた。エマンさんは手術のため2月11日にインド入りしており、入院時のボディマス指数(BMI)は通常の10倍という252にも達していた。
医師らは今月21日、エマンさんの病室での動画とともに「徹底した食事療法と手術の成功により、この2か月で体重が250キロ減少した」と声明を発表、治療が順調に進んでいると説明した。
しかしながらエマンさんの妹シャイーマ・セリムさんは、4月14日に撮影したという動画を公開し「声明は全くの嘘。姉の体は医療によってズタズタにされてしまいました。肌は青白く、脳梗塞を2回、てんかんの発作も何度か起こしています。姉は生命の危機にあります」と語った。
動画の中でシャイーマさんは、エマンさんが横たわるベッドのそばでアラビア語で次のように述べている。
「姉は非常に危険な状態にあります。10日前に2度目の血栓症(血の塊によって血管が閉塞すること)を起こし、それ以来言葉を発することも、もちろん動くこともできません。食事はチューブで摂っていますが、回復している様子はありません。血栓症を起こした時、医師にCTスキャン(コンピュータ断層撮影)をしてくれるように頼みましたが『ムンバイでは出来ない』と言われました。」
「病院は名声やマスコミへの露出ばかりを気にしていて、患者のことはちっとも考えていません。全てが嘘です。体重が240キロ、いや260キロも落ちたなんてでたらめです。エマンは1か月半前から非常に危険な状態で、今は薬漬けにされています。」
「私たちはムファザル・ラクダワラ(Muffazal Lakdawala)医師に騙されたのです。彼は嘘つきで、患者に優しくありません。エマンのために祈ってください。」