海外発!Breaking News

writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】「お願いします」「ありがとう」を言わない客から罰金を取るカフェ(スペイン)

サービス業において客に真心を込めて接することが基本ではあるものの、サービスを受ける客側もやはりそれなりの対応の仕方が問われるのではないだろうか。耳慣れた言葉「お客様は神様です」というフレーズはサービスを与える側が心しておくべきことだろうが、客自体が「自分は神様」と言わんばかりの横柄な態度を取ってしまうとこれまた別問題だ。

このほど、スペインのコスタ・ブラバ海岸に面したリャンサという町のカフェ「Blau Grifeu」で、「お願いします」「ありがとう」を言わない客には、「コーヒー代プラス罰金が科せられる」というシステムが導入されたことが各英紙で応じられた。

このカフェのオーナーであるマリシェル・ヴァレンシア・マドリードさん(Marisel Valencia Madrid、41)は、コロンビア出身の女性だ。彼女は自国民のウエイターやウエイトレスへの対応は、スペインよりももっと丁寧だと話し「スペインは観光地ゆえに横柄な観光客も多い」と言う。

そこでマリシェルさんはコーヒーの値段を3段階に分けるシステムを導入した。「おはよう」や「こんにちは」に続いて「ありがとう」や「お願いします」をきちんと言ってくれた客にはコーヒーを1.3ユーロ(約150円)でサービスするが、挨拶無しの「コーヒーください」だけだと3ユーロ(約345円)、挨拶もなくぶっきらぼうにオーダーする客や失礼な態度を取る客には最大5ユーロ(約580円)を受け取ることにした。

丁寧にオーダーするかしないかの違いで、コーヒーが2杯以上も買える値段に跳ね上がってしまうのはやはりイタい。ということで、この罰金制を設けてからは客の態度がとても丁寧になったそうだ。

マリシェルさんは、パリのあるレストランが「丁寧な態度の客には飲食代をディスカウントする」というシステムをとっていることを知り、このアイデアを思いついたという。

「食事代が割引になるのならば」と、レストラン側に丁寧に振る舞う客は増えることだろう。一方で、マリシェルさんの“罰金制カフェ”も「私たちは普段忙しいと、つい『お願いします』や『ありがとう』の言葉を忘れがちだ」とマリシェルさん自身が述べているように、人としてのマナーを再認識させてくれるのではないだろうか。

出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)