キューバののどかな漁村で飼われている雑種犬は最近、子を産んで母になった。自分の子ばかりで手一杯と思いきや、数匹のブタの赤ちゃんの母としても目覚めたようだ。
キューバの小さな漁村・ラーガ海岸(Playa Larga)に住むイグナシオ・エステベス(Ignacio Estevez)さんが飼っていた母ブタは、子を数匹産むと命が尽きてしまった。仕方なく自宅に子ブタを連れて帰ったイグナシオさんだが、そこで6匹の子に授乳する飼い犬“リンダ”をみてこう思ったという。
「もしかしたらリンダは子ブタの母親になってくれるかもしれない。」
イグナシオさんは子ブタをリンダの前で放してみた。
「初日のリンダは、突然やってきた子ブタたちに驚いた様子でした。でも少しずつ心を開いていったのです。1週間もすると、リンダは自分から子ブタたちのところに行って母乳を飲ませていました。今では子ブタをわが子同然のように可愛がっています。」
そう語るイグナシオさんの目の前には、パンパンに張った胸を出して無防備に横になっているリンダの姿がある。リンダのお乳にはお腹をすかせた5匹の子ブタが我先にとばかり吸い付いており、なんとも微笑ましい。
「リンダは6匹のわが子と、養子ともいえる子ブタたちがけんかにならないように上手に育てていますよ」とその母親ぶりにイグナシオさんもべた褒めだ。
イグナシオさんの住む小さな村には、このちょっと変わった“親子”の噂を聞きつけてリンダと子ブタをひと目見ようとやってくる人たちで絶えないという。
出典:http://www.abc.net.au
(TechinsightJapan編集部 A.C.)