北海道の新千歳空港で発生した女性客による保安検査すり抜け事件。日本ではこれが大きな話題となっていたが、スペイン・マドリードの空港では乗り遅れた客が滑走路をダッシュして飛行機を追い、人々を仰天させた。

「アドルフォ・スアレス・マドリード＝バラハス国際空港」で今月5日午後9時ごろ、乗客が飛行機を追ってあろうことか滑走路に降り立ち、駆け出した。搭乗ゲートはすでにクローズとなり、ライアンエアー（Ryanair：アイルランドの格安航空会社）航空の一機がボーディングブリッジから離れていった。すると男は非常用ドアを突破して転げ落ちんばかりに滑走路に飛び降り、アラームが鳴るなか大きなバッグを抱えて飛行機を追いかけた。

当然ながら男は逮捕されて空港治安警察に連行されたが、握りしめていた搭乗券から彼が追いかけた飛行機は別のライアンエアー機であったことが判明。テロを疑う動機も見当たらず、「空港・航空管制公団（AENA）」のセキュリティチェックをきちんと通過していたことから、男は厳重注意を受けた後、グラン・カナリアに向かう正しいフライトに無事乗り込んだとのこと。それでも旅から戻ればそれなりのお咎めが待っているそうだ。

空港で働いている従業員がその様子を撮影してFacebookなどに投稿したことから話題は瞬く間に世界に広まっていったが、そこに「どいつもこいつも同じ。飛行機に乗り遅れたとわかるとすぐこの手を使う」と綴られていることも無視できないであろう。夏休みのため連日大勢の観光客が出入国を繰り返している同空港。現在のテロ警戒レベルは上から2番目の「高」であるという。

出典：https://www.theguardian.com
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）