“パーン”という鋭い発砲音とともに流血して倒れる悪者たち。男の子なら映画やテレビで見かけるそんなシーンを真似してみたくなるのかもしれない。しかしオモチャの拳銃しか手に入らない日本とは異なり、アメリカでは地域にもよるが、親の寝室やバッグ、車に本物のそれが忍ばせてあることも多く、銃の暴発事件もあとを絶たない。このほどはルイジアナ州で…。
ニューオーリンズの南東に位置するルイジアナ州マレロで2日夕方、9歳の兄(氏名などは明らかにされず)が仲良しだった弟を誤って銃で撃ち殺すという悲劇的な事件が起きた。ジェファーソン・パリッシュ保安官事務所のジョン・フォルトゥナ氏が発表したところによれば、兄の発砲は1度だけでそれが弟の頭に命中したもよう。保安官が現場に到着した時、5歳の弟メルヴィン・ブレイディ君はすでに息絶えていた。
その後の調べで、兄弟はクローゼットの中で遊んでいる間に親が隠しておいた拳銃を偶然発見したことがわかっている。ニューオーリンズのCBS系メディア『WWL-TV』によれば、母親のジェネラ・ブラウンさん(29)は事件があった時、近所の高齢者の介護をしている最中であった。兄は母親のもとに「大変なことをしてしまった」と走って知らせにきたと報じている。
この事件と関連して市民が深く考えさせられているのは、「親が拳銃を隠している場所を知っているか」と問う調査に多くの子供たちが「イエス」と答えていること。さらに近年では「銃の正しい使用方法を教えたい」と射撃訓練施設に幼い子を連れて行く親も増えているが、問題はこの兄弟のような低年齢層である。テレビや映画でみかける拳銃を使ったシーンを単純に真似てみたいと考えてしまう年頃だけに、こうした事件が起きるたびに人々は「すぐ近くに実弾入りの拳銃があることの恐ろしさを痛感する」と漏らしている。
出典:http://www.cbsnews.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)