「人々から雇用の場を奪っていく」と嘆く声も多いロボットの普及。アメリカではショッピングモールの入り口などで、人間の警備員にとって変わる非常に精巧な“セキュリティロボット”なるものが出現して人々の注目を集めているが、その安全性はというと…。
カリフォルニア州パロアルトのスタンフォード大学のすぐ北側にあり、毎日大変な数の客が買い物に訪れている「スタンフォード・ショッピングセンター」。そこでは入り口に設置されたセキュリティロボットが警備に当たっており、不審な動きを感知すればそれに向かって動き出す。当然ながら多くの少年少女の興味を引いているが、そのロボットの安全性に疑問の声が出始めていることを『abc7news.com』が伝えている。
カリフォルニア州マウンテンビューに本社を構える「Knightscope」社が開発し、昨年から同ショッピングセンターに導入された高さ152cm、重さ136kgのそのロボット。これで怪我をしてしまったのは両親とともに買い物に訪れていた1歳のハーウィン・チェン君であった。母親のティファニー・テンさんはその時の様子を「ロボットは息子の頭を叩き、顔を下にして倒れた息子に向かってさらに迫ってきました。激しく泣き叫ぶ息子は右足を痛がり、骨折はないものの重いものに踏まれて轢かれたような赤い痕がありました」と語り、その写真も公開している。
「ロボットは撤去すべきです。あれを放置すれば同じような事故がきっとほかのお子さんにも起きると思います」と不安を語るハーウィン君の両親。幼い子はとにかく動きが活発で何かあればすぐに転倒してしまう。ロボットは何をもってハーウィン君の動きを“不審”と捉えたのであろうか。開発者や設置者はどんな些細な事故でもこうした報告については真摯に受け止め、改善を心掛けてほしいものである。
出典:http://abc7news.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)