このほどロシアで、ある旅客機の離陸に意外な理由から7時間もの遅延が発生した。エンジンの不具合、機材が飛んでこない、天候不順…といったことではなく、一組のカップルの離婚話であったという。多数の客が大変な迷惑をこうむったことを『rt.com』ほかが報じている。
タキシングも定刻通りですべて順調。そう思われた旅客機の離陸に7時間もの遅延が生じ、乗客をカンカンに怒らせてしまったのは、サンクトペテルブルクを本拠地とするアエロフロート・ロシア航空の子会社「ロシア航空」。問題のフライトは4日、500名を超す乗客を乗せ、モスクワのヴヌーコヴォ空港からウラジオストクに飛ぶ予定であった。だが搭乗の前に繰り広げられたある夫婦の大喧嘩が原因で、どうしても離陸できなかったという。
「今すぐに離婚すると決めたの。どうしてもステータスを独身に戻したいわ。どうか私をこの飛行機から降ろして」と客室乗務員に哀願する40代とおぼしき女性。なぜか周囲にこの女性の夫が座っていた様子はなかったといい、スッタモンダの末に飛行機は再び駐機場へと戻ることになった。
女性は「私が降り、荷物を降ろしてくれればOK」と実に簡単なことだと考えていたであろうが、貨物室に収められた500名を超す乗客の荷物から彼女のものを探し出すのがどれほど大変な作業か。さらに、もしも彼女が不審物を機内に置いて逃げるテロリストであったとしたら…。
直前に何者かが降機した際の手順はそう簡単ではない。安全規則にのっとり、機体が駐機場に戻るやいなや乗客全員が降機となり、改めて荷物とともにセキュリティチェックで検査を受けさせられた。再び搭乗した乗客らは、「あの身勝手すぎる女には破格の罰金刑が必要」「ブラックリストに載せるだけで容赦してはだめだ」などと怒りをあらわにしていたという。
出典:https://www.rt.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)