アメリカも北になればなるほどクマが里に出没する。民家を陰からじっと観察しており、隙あらばヒトの暮らしにぐっと近づいてくるのだ。特に子グマは甘くておいしいものがたっぷりと並ぶ場所が大好き…!? そう、子供たちが集うパーティだって狙われるのである。
このほどアラスカ州で、バースデーパーティに集まっていた子供たちを仰天させるクマ騒動が起きたもよう。目の前に並んだそれはカラフルなカップケーキを、頭上からいきなり降って現れたクマがすべて横取り。食い逃げしていった。パーティをしていた部屋の天井に大きな穴が開き、子供たちの目の前に降ってきたのは「アメリカクロクマ(アメリカグマ)」の子ども。天窓から屋根裏部屋に忍び込み、パーティをやっている部屋の天井をのしのしと歩くうちに、その重みに耐えかねて天井が抜け落ちたとみられている。
皆が一斉にほかの部屋に逃げたのに対し、パーティの主役であるジャクソンくんは大胆不敵にもクマと対峙の構えを見せた。そう聞いてジャクソンくんの祖父母が現れ、クマと睨み合っている孫を慌てて階上に引っ張って行った。こうなればクマのやりたい放題である。レモン、ブルーベリー、ピーナッツバターなどのカップケーキはあっという間にその胃袋に収まり、ほかに目ぼしいものがなくなった頃、ジャクソンくんの両親であるグレン・メリルさん、アリシア・ビショップさんが威嚇しながら巧みにクマを外に追い払ったそうだ。
グレンさんは地元紙『Juneau Empire』に、「食べ物を探していて偶然わが家にたどり着いたのかもしれません。頭上でヘンな音がすると思ったら、私から1メートル離れたところにクマがズドンと落ちてきて頭を叩かれたんです」と語っている。あまりにも驚いたという夫妻であるが、アラスカ州狩猟漁業局(Alaska Department of Fish and Game)のライアン・スコットさんは『CBC News』に、「このあたりでクマと無縁でいられる地域なんてないと思いますよ。同じような出来事を経験する可能性が誰にでもあるということです」と話している。
出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)