ジャマイカが誇る男子陸上競技のケマー・ベイリー=コール選手が、ジカ熱を発症して苦しんでいることを明らかにした。症状が長引いていると『bbc.com』ほか欧米の複数のメディアが伝えている。
身長193cm・体重83kgと、ジャマイカのトップスプリンターであるウサイン・ボルト選手と同じように非常に大柄で、短距離走を得意とするケマー・ベイリー=コール選手(24歳)。100mの自己ベスト記録は9秒92、200mは20秒66で、2012年「ロンドンオリンピック」と2013年の「モスクワ世界選手権」で4×100mリレーの金メダルを獲得している。
このたびのジカ熱の感染については、蚊に刺されたか感染者との性行為があったか原因はいずれかであろうが、感染経路については語らないものの、同選手は現在の症状についてジャマイカの『The Gleaner』紙にはこう話している。
「まだ発疹があり、回復は簡単ではないようです。結膜充血など目にも症状が出ていますが、幸い筋肉の痛みはありません。(五輪切符を手に入れられるかどうか)少し心配ですが、こんな病に屈するわけにはいきません。」
実は昨年のベイリー=コール選手は、同じような体調不良により選手活動のほとんどを妨げられていた。アフリカ、南アジア、東南アジアなどでみられる「チクングニア熱」を発症していたというのだ。これはネッタイシマカやヒトスジシマカなどのヤブカが媒介となってチクングニアウイルスに感染するもので、発疹、発熱、関節や筋肉の痛みなどが現れる。数か月あるいは数年にわたりそうした症状が長引く例もあるという。
なんとしても再び五輪の4×100mリレーに出場したいベイリー=コール選手だが、チクングニア熱に続いてジカ熱を発症という不運に、五輪出場は怪しいとの声もあるようだ。
出典:http://www.bbc.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)