今月19日に突然消息を絶ったエジプト航空804便。テロを想像させる爆発説が有力視されていた一方で、トルコでは航空関連の意外な話題が発信されていた。19日深夜、業界のタブーを破ってトルコ航空機の操縦士2名が当局に「UFOとの遭遇」を報告していたことを同国最大手のニュースメディア『hurriyetdailynews.com』が伝え、それとの関連性はないものかと波紋を広げている。
仏パリのシャルル・ド・ゴール空港を現地時間の18日深夜に発ち、エジプトのカイロに向かってフライト中であったエジプト航空804便(エアバスA320型機)。しかしギリシャ領空からエジプト領空に移った19日午前2時半ごろ、レーダーから機影が消えてしまった。機内で爆発があったとみられることからテロ説が有力視されていたが、犯行声明もなくその後の進展があまりない。
どのような情報も欲しいとされる中、にわかに浮上して広まっているのがなんとUFO説である。エジプト航空機が消息を絶つ少し前、地中海沿岸のボドルムからイスタンブールへ飛行中であったトルコ航空機のパイロット2名が、イスタンブール・アタテュルク空港に到着すると航空交通管制センターに「19日午後11時半ごろ、未確認飛行物体(UFO)と呼ぶべき緑色の光とイスタンブール上空で遭遇。上空17,000フィート付近を飛行中の当機の2,000~3,000フィート上を通過して消えた」などと報告したのである。
今のところ、運輸省の管轄下にある国家空港運営総局(General Directorate of State Airports Authority)は「レーダーにそのような機影は確認されていない」と冷静である。だがパイロットにとって「コックピットの窓から未確認飛行物体を見た」と報告することは非常に真剣かつ慎重な判断に基づいたものである。軍が極秘で戦闘機、偵察機、シャトルなどを打ち上げることがある上、何よりUFOは非科学的なもので、迂闊に「見た」と口にすると精神疾患か、パイロットには致命的となる幻視という問題を抱えているなどと受け止められることもある。コックピットの2名が揃ってそう主張している以上、当局も「ただのお騒がせ」と無視するわけにはいかないはずだ。
出典:http://www.hurriyetdailynews.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)