アルコール依存症患者が減る一方で、薬物依存症患者がひたすら増え続けている近年のアメリカ。ティーンでも気軽に手を出せるような安価な危険ドラッグの存在も大きな問題となっているが、植物の種に興味を示す者がいることには強い警戒が必要であるようだ。
マサチューセッツ州ブリストル郡のシーコンクという町でこのほど、植物の種を摂取したティーンエイジャー数名が体調を崩して病院にかかったことをシーコンク警察が発表した。種はネムノキ科のオジギソウ、ギンヨウアサガオ、ソライロアサガオの3種類であるという。これらは向精神作用をもつリゼルグ酸アミド(LSA)を含んでおり、半合成の幻覚剤LSDと類似の作用を求める目的で摂取する者がいることは数年前から話題に上っていた。
クレイグ・メイス署長は「隣町のサマセットで、ティーンがそういうものを食べて具合が悪くなり入院したというニュースを聞いていました。それがいよいよシーコンク学区にも広がっているということなのでしょう。種を摂取したティーンは吐き気、嘔吐、視聴覚の異常、時間や空間の歪曲を訴えています」と述べた。サマセットにあるホームデポは問題を指摘された種の販売を一旦中止していたが、その他の園芸店などは相変わらず販売を続けているもよう。庭にそのような植物が植えられていないかを含め、保護者はしっかりと子供の行動を監視してほしいと警鐘を鳴らした。
若者や低所得者層は常に効き目の強いドラッグを模索していると言われて久しい。しかし中国で製造され、米国で蔓延中の合成麻薬“フラッカ(Flakka)”やロシアが発祥とされる“クロコダイル(Krokodil)”などは質が非常に悪いため、使用量を誤れば死に至ることがあるうえ、常習者による奇行や事件が各地で発生している。
出典:http://boston.cbslocal.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)