クルーガー国立公園に近い南アフリカ・ムプマランガ州郊外のカニャマンザネにあるティップヘンベレニ小学校で、校内トイレが使えないことに児童の親らは激怒。授業をボイコットさせ、学校はやむなく閉鎖となった。
地元メディア『News24』によると、この抗議行動は5月3日の朝に起こった。保護者たちは小学校のトイレが汚く水が全く流れないこと、校庭にゴミが散乱していることに対して州の教育省に苦情を述べたが、一向に返事がないため今回の行動に踏み切ったという。保護者らが児童を学校から連れ出して家に帰らせたため、学校は仕方なく閉鎖された。さらにこの抗議行動を広めたかったのか、親たちは他校へ向かい「家に帰れ」とばかりに児童を教室から追い出した。その後、もう一校へ押し掛けて同じ行動をとったそうだ。
警察によれば、抗議運動は暴力的ではなく非常に落ち着いており、施設などへの破壊行為はなかったとのこと。警察官らは抗議運動をしている保護者を監視するとともに、他校へ事情を伝えた。他校の校長らは安全確保のためすぐに児童を帰宅させ、学校を閉鎖した。
ある小学校教師は「突然警察がやってきて、児童を帰宅させるようにと言ってきた。あまりにも突然すぎて驚いたが、警察は抗議をする保護者らが次に何を行うのか警戒していた」とその状況を話し、「保護者らは自分たちの子が通う学校だけに抗議をするべき。この活動が暴力行為へとつながり、外資系小売店の略奪に発展するのではないか」と心配する。
今回の抗議行動に、州の教育省は学校理事会に対して速やかに保護者との話し合いを行うよう要請。また、今年度の予算で学校側に水や衛生設備を設置する意向を表明している。
出典:http://www.news24.com
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)