44年という気の遠くなるような年月を経て結婚した80代のカップルがイギリスにいた。『thesun.co.uk』などが伝えている。
今月14日、英ウェスト・ヨークシャーのリーズにあるセントメアリー教会で家族や親しい友人100人ほどに囲まれて結婚式をあげたのは、コリン・ ダンさん(84)とサリー・スミスさん(82)。
2人が最初に出会ったのは1972年のこと、サリーさんはミドルトン・ソーシャルクラブのバーカウンターで働いていた。コリンさんは当時トラックの運転手をしており、週末になると必ずこのソーシャルクラブに顔を出した。「クラブで私にドリンクを出すのはいつもサリー。一言二言交わすうちにどんどん親しくなって、私からデートに誘ったのです」と語るコリンさん。共にバツイチで、サリーさんは4人の子供を抱えるシングルマザーだった。
急接近した2人が一緒に暮らすようになった時、サリーさんの一番下の子供はまだ4歳。「結婚なんて頭になくて、子供たちの世話だけで毎日があっという間に過ぎていきました。でも休みがとれると英北西部にある保養地ブラックプールに行ったりもしましたよ」とコリンさんは当時を振り返る。
そんな2人が結婚に至った経緯について、コリンさんはこう続けた。
「ある日、気が付いたら子供たちもみんな大きくなって家を出て行ってね。昨年のクリスマスの前には私の兄弟が2人も立て続けに亡くなったのです。」
「そんなつらい時を経て、“もし私たちのどちらかが亡くなってしまったら…”と真剣に考え始めたのです。私たちには一緒に育てた4人の子供たちと、13人の孫、9人のひ孫がいます。結婚はずっと先延ばしにしてきたのですが、昨年やっと婚約し、今日14日に晴れて結婚することができました。」
式の後、一行が向かったのは44年前に2人が出会ったソーシャルクラブ。コリンさんは「私のサリーに対する気持ちは、最初の頃とちっとも変わらないよ。サリーをとっても愛しているんだ」と微笑む。
サリーさんは「お天気も良く本当に素敵な一日ね。この日を待った甲斐があったわ。ウェディングケーキもとてもおしゃれだったのよ。でも最高なのは私たちが結婚したってこと」と喜びでいっぱいだ。
コリンさんは「人間関係っていうのは持ちつ持たれつ。小さなことの積み重ねだよ。サリーがうたた寝しても、きちんと寝る時間になったら起こしてあげる。ご飯だって作るし、お茶だっていれるよ。サリーが私にしてくれると同じようにね」「けんかもしますよ。でも考え方が一緒だから、最後はいつも“そうだね” “そうだよね”って収まる。だからいつもハッピーでいられるんだ」と語った。新郎、84歳。新婦、82歳。44年間連れ添ってきた2人の愛は本物だ。
出典:http://www.thesun.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)