ガーデンウェディングにおいては、澄んだ青空に向かって一斉に風船が放たれるというのもハイライトシーンのひとつ。しかしその風船の中に入っているヘリウムガスは実はなかなか危険なもの。このほどオーストリアのある結婚式で…。
オーストリア・ザルツブルグのある結婚式会場で、風船の破裂により1人の男性招待客が救急車で病院に搬送されるアクシデントが発生した。『worldwideweirdnews.com』が伝えているところによれば、演出用に準備されたヘリウムガス入り風船が破裂したことが原因で、上半身と腕の皮膚に2度の熱傷を負った男性は治療のため1日入院。重々しい雰囲気の中での挙式となってしまったという。
負傷した男性は、花嫁の側の招待客であった18歳のアンドレアス・W.さん。式のスタートは午後4時で、アクシデントは3時20分ごろに発生した。アンドレアスさんはいくつかの風船にヘリウムガスを充填し、ヒモをつけて会場となる芝生の柵に結ぶ作業にあたっていた中、2つの風船が相次いで爆発。風船は式のスタートに合わせて一気に破裂させ、花嫁の登場を爆音とともに迎えるという演出のためのもので、もしも招待客全員で天に向かって解き放つという演出であった場合、負傷者は1名では済まなかったとみられている。
意外にも危険な物質であるヘリウムガス。2014年には28歳の男性と女子高校生のカップルがヘリウムガスで無理心中を図ったほか、米国ではプラスチック製のフードをかぶり、このガスを吸入して窒息死という「自殺キット」なるものが通販で出回ったこともある。また昨年1月には12歳のアイドルがテレビのスタッフの指示によりヘリウムガスを吸い、意識不明の重体に陥って多くのファンを心配させていた。声を変えるジョークグッズとしてのヘリウムガスには酸素がある程度含まれているため、度を越さなければまず安全とされているが、風船用はヘリウムガスの濃度が高く、誤ってこちらを吸うと大変なことになる。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)