急病人や重傷者の知らせに駆けつけ、その命に真剣に向き合う救命救急士という職業。使命感、正義感、誠実さ、責任感あふれる彼らが、まさかそこで悪事を働くとは誰が思うものか。しかしこのほど米ニューメキシコ州で…。
被害にあったのは、ニューメキシコ州サンタフェに暮らしていたアラン・ピアソンさん(故人)。娘のレベッカさんから「父の死亡で銀行口座を閉鎖しようとしたら、父が倒れた後だというのに11,000ドル(約120万円)以上の不正な取引があった」と相談を受け、警察が捜査をスタートさせていた。
そして逮捕されたのがマイケル・ジョン・ハーチャリックという男。3月25日、体調不良につき911番通報のあったアランさん宅に救急車で向かった救命救急士であった。重い糖尿病をこじらせていたアランさんが息を引き取ったことを確認すると、マイケルは彼のクレジットカードを盗み、乗馬芝刈り機、ブーツ、ドッグフード、車のパーツなどを購入し、現金も引き出していた。
2009年からサンタフェ市消防局に勤務するようになったマイケル。その前はなんとサンタフェ郡刑務所で働いていた。現在は救急車に乗る任務から外れているマイケルだが、その処分について市は最終的には裁判の結果を待ってから決めるもようだ。
ちなみにこの事件については、カード上に4桁の暗証番号がズバリ記されていたことも災いしたもよう。娘のレベッカさんが、高齢で忘れやすい父親のためにと書き込んでいたのだ。この行為はカードを持つにあたって、防犯の観点から決してやってはならないことのひとつである。
出典:http://www.nydailynews.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)