今月27日、1歳2か月の男児が祖母にヘロイン中毒の治療薬であるメタドンを飲まされて病院に搬送された。『journalstar.com』などが伝えている。
この事件で逮捕されたのは、米マサチューセッツ州ホワイティンズビルに住む48歳のローズ・リジェイ。3週間の予定で孫の家に滞在しており、ヘロイン常用者のための治療薬“メタドン”を哺乳瓶に入れて保管していた。メタドンは化学構造こそ異なるもののモルヒネと同じ効果をもたらし、ヘロインの離脱症状を緩和させる目的で使用されている合成麻薬である。
リンカーン警察署の調べによると、リジェイは27日の午前1時半頃、お腹をすかせて泣き始めた1歳2か月の孫に哺乳瓶でミルクを与えた。朝8時頃のこと、息子の様子がおかしいことに気づいた母親が警察に通報。警察官が駆けつけた時は男児に反応がなく、呼吸も苦しそうだったという。
母親はリジェイがメタドン入り哺乳瓶を他の哺乳瓶と同じキャビネットに保管したことに気づいていたと話しているが、メタドン入り哺乳瓶は母親の寝室クローゼットからも発見されている。また母親がメタドンを購入したこともわかっており、この家からはマリファナ用の吸引パイプなども押収された。この母親にはヘロイン使用の過去があり、男児を産んだ直後の検査でもマリファナとメタドンの陽性反応があったという。
一方のリジェイは、誤ってメタドン入りの哺乳瓶に粉ミルクを混ぜて男児に飲ませたことを認めており、幼児虐待容疑で逮捕された。リジェイがヘロイン依存であったのか、また医師にメタドンを処方してもらっていたのかは明らかにされていない。メタドンは比較的安価で持続性もあるが、ヘロイン依存を完治させるのには根気がいると言われ、適正な使用量を守らないとメタドン依存症なることも多いそうだ。
現在、男児の容体は安定し回復に向かっており、捜査が終了するまではマサチューセッツ州の保護下に置かれるという。
出典:http://journalstar.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)