米デラウェア州にある高校のトイレで、1人の女子生徒が暴行を受けて死亡した。学校の中で起こった事件に地域住民は大きなショックを受けているようだ。『dailymail.co.uk』など複数のメディアが報じている。
今月21日、デラウェア州ウィルミントンのハワード・ハイスクール・オブ・テクノロジー(Howard High School of Technology)に通う高校2年生エイミー・アニ-タ・ジョイナー・フランシス(Amy Inita Joyner-Francis、16)さんが、校内のトイレで複数の女子生徒に殴られ死亡した。
口論が始まったのは午前8時15分頃。当時トイレの一室にいたカーヤ・ウイルソンさんは「最初はエイミーさんと1人の女子が、ある男子生徒のことでもめているようでした。しかしすぐに何人かの女子が加わると、エイミーさんをひざまずかせて殴る蹴るの暴行を加えたのです」と地元メディアの取材に応えている。また、現場を目撃した生徒は「エイミーさんはある女子に髪の毛をつかまれ、トイレにある洗面台に頭を叩きつけられていました。これが致命傷になったのかもしれません」と証言した。
重傷を負ったエイミーさんは駆けつけた救急救命士によって心肺蘇生が施され、ヘリコプターでエイ・アイ・デュポン小児病院(A.I.DuPont Children’s Hospital)に搬送。その後、死亡が確認された。
友人らによると、エイミーさんは「とてもおとなしく宿題を一生懸命やる子でした」と一様に語る。そのうちの1人、ニック・ストリミンスキー(Nik Stryminski)さんは「1学期の初めのころでした。僕と他の生徒がけんかしそうになった時、僕を教室の隅に呼んで“落ち着きなさい”とアドバイスしてくれたのがエイミーさんです。彼女は暴力を嫌っていました。皮肉なことにその彼女が暴力の犠牲になってしまったのです」「彼女はトイレにけんかではなく、話し合いに行ったのだと思います」と話し、肩を落とす。
安全な場所であるはずの学校で起こった事件に地元は震撼しており、市議会メンバーであるシェリー・ウォーカーさんは「エイミーさんは勤勉でレスリングチームでマネージャーをするなど立派な生徒と聞いております。エイミーさんの家族は報復でなく、生徒たちの心のケアが行われることを望んでいるようです」と述べている。
今回の事件では、暴行を働いた女子の仲間が携帯電話でその様子を動画撮影していた。ウィルミントン警察署はその映像について調査中と公表したが、エイミーさんの詳しい死因は明らかにされていない。また事件にかかわったとされる3人の女子生徒は停学処分となり、現在警察の事情聴取を受けている。
出典:http://www.cbsnews.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)