今月4日夜7時半ごろ、カリフォルニア州ベンチュラ郡の小学校で大きな爆発音があった。少年2人が病院に搬送されたが、1人は重傷、もう1人は死亡が確認された。
爆発があったのは、ベンチュラ郡サウザンドオークスにあるマドローナ小学校のバスケットボールコート。ベンチュラ郡保安官Garo Kuredjian氏によると、死亡したのはサウザンドオークス高校に通うバーナード・ムーンさん(18)。ムーンさんは17歳の少年(氏名は明らかにされず)と一緒に、自ら作ったロケットをスケートボードに取り付け、動作実験をしていたという。ロケットは学校の科学のプロジェクト用に試作したものだった。
Kuredjian氏は「ロケットは空に向かって飛ぶのではなく、スケートボードを加速・前進させるようデザインされていたようですが、うまく作動しなかったようです」と述べている。ロケットには小さなガスボンベが使われており、これが爆発の原因とみて調査を進めているようだ。
ムーンさんは地元ベンチュラ郡の科学の祭典「サイエンスフェア」で2014年・2015年と2年連続入賞を果たし、今年度は1位を狙っていたという。すでにカリフォルニア大学バークレー校やブラウン大学などの有名校から入学が許可されており、成績優秀者に与えられる奨学金の資格も得るなどとても勤勉な学生だった。ムーンさんをよく知る保護者の1人は『ktla.com』のインタビューに「優秀で本当にいい子でした。彼にとっては科学の実験の延長だったのでしょう。こんなことになるとは残念でなりません」と話している。
クラスメートは「頭もきれるし社交的で、みんなに好かれていたよ。学校でも少数しか入れない科学のアドバンスクラスに入ってよく勉強していたんだ」と口々に語る。未来ある若者の死に地元は悲しみであふれ、学校や教会ではムーンさんの死を悼む集会が開かれたようだ。
出典:http://ktla.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)