家の中や庭に巧みに隠された、色彩も美しい卵たちを探し当てることが楽しみな「イースター」の祝日。しかし近年のアメリカでは、子供そっちのけで大人たちが闘志をむき出しにし、がむしゃらに卵を奪い合うことから流血事件まで起きている。このたびの醜い争いはコネチカット州から伝えられた。
イースターイベントとして、3年前から広大な敷地を利用した「卵探しゲーム(イースター・エッグ・ハント)」を提供していたコネチカット州オレンジ市の「Pez Visitor Center」。ディスペンサーの上に楽しいキャラクターの頭部が付いているキャンディー“PEZ(ペッツ)”の米国工場と博物館があり、町の人々にそれは愛されてきた企業である。しかしそこで26日午前、幼い子たちの泣き声が響き渡ったもようだ。
州メディアの『wfsb.com』が伝えているところによれば、PEZが催した参加費無料の卵探しには数百名もの家族連れが参加したとのこと。3か所のフィールドには9,000を超す卵が隠されていたが、ゲームのスタートやゴールは幼い子の年齢層ごとに複数設定されていたにもかかわらず、大人たちは説明に耳を傾けることなくわが子の手を引いて第1フィールドに。続いて群衆は第2フィールド、第3フィールドへと移動し、スタートの合図すら守らずがむしゃらに卵を探したという。
そして混沌とした状況は10時半ごろにピークを迎えた。ウェストヘイブンから親子で参加したというニコル・ウェルチさんは『Eyewitness News』に、「4歳の息子は無我夢中な大人たちに突き飛ばされ、踏みつけられ、大泣きしていました」と語っている。ライバル意識むき出しで幼い子を相手に手荒いことをする大人たちの様子は、見るに堪えないものであったという。
町の平和と親睦を狙った祝日イベントも、自分本位な大人たちが幅を利かせて子供たちを泣かせるようでは本末転倒。「PEZ」のジェネラルマネージャーであるショーン・ピーターソン氏は、ルールを守らなかった無作法な大人たちを強く批判した。幸いにも救急車が出動するような事故は発生しなかったが、来年もこのゲームを開催すべきか否か話し合いがもたれているという。
出典:http://www.wfsb.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)