海外発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】NY五つ星ホテルでトコジラミ ウォルドルフ=アストリア、ミレニアム・ヒルトンも!

ここ数年、世界各地の宿泊施設を泣かせているのがトコジラミ(南京虫)による苦情トラブル。有名な宿泊検索サイトのレビューに、このトコジラミの被害について書かれてはなるものかとホテル側も必死である。しかしニューヨークでは五つ星ホテルまでもがこの被害に遭っていたようだ。

立地条件よし、従業員の教育よし、バーやレストランの雰囲気も最高、部屋に通されればバスルームですらゴージャス。そしてもちろんベッドは最高級のものを提供している。しかしそのベッドまわりにもしもトコジラミが発生しているとしたら…。ニューヨークでは数年前からそれは“もしも”の話ではなくなっている。世界のA級セレブを泊めてきた歴史を持つ五つ星ホテルが、現実にそれに泣かされていることを『nydailynews.com』が伝えている。

全米・カナダのホテルに宿泊した客からのトコジラミ被害や目撃談を集め、これから宿泊先を選ぼうとする人々に有益な情報を提供する「Bedbug Registry」という組織。ここが「ニューヨーク市ホテル協会」に加盟している272軒のホテルについてまとめた昨年度のレポートでは、65パーセントに相当するホテルでトコジラミが発生しているとのこと。衛生管理の手を抜いたのか、18軒のホテルでは全報告件数の42パーセントにあたる計363件もの苦情が殺到したという。

またこの問題にホテルの星の数はあまり関係がないもよう。「ウォルドルフ=アストリア(The Waldorf-Astoria)」、「ミレニアム・ヒルトン(The Millennium Hilton)」、「ニューヨーク・マリオット・マーキス(New York Marriott Marquis)」など超有名どころの名が続々と上がっており、なんと被害報告件数は2014年から2015年の間に44%も増加したそうだ。たとえば宿泊客からこんな苦情が寄せられるという。

「私は2014年にミレニアム・ヒルトンの2306号室に宿泊しましたが。目覚めてみるとシーツのあちこちに血のシミが付いていて、動いているトコジラミを見てしまいました。私の体には60か所ほど刺された痕がありました。」

「2015年にダブルツリー・スイーツ・バイ・ヒルトンNYC/タイムズ スクエア(DoubleTree Suites by Hilton NYC – Times Square)に泊まりました。顔、首、腕、手に何百か所と刺されたのです。トコジラミの被害の中でも極端なケースだとわかり、予定を切り上げて1日早くフロリダの自宅に戻って救急病院に走りました。」

また中には、証拠となるトコジラミの動画を撮影してYouTubeに投稿した宿泊客もいる。先月、セントラルパークすぐの「アスター・オン・ザ・パーク(Astor on the Park)」に泊まったカリフォルニアから来たカップルは、マットレスの下に数十匹ものトコジラミがいることを発見して撮影。「1泊400ドルもする部屋に泊まってこれですよ」と苦笑している。

人気スポーツショップの「ナイキタウン」も、駆除のため1週間ほど店舗の閉鎖を強いられたことがあるトコジラミ。ニューヨーク市ホテル協会の広報を担当するリサ・リンデンさんは、「私たちは問題が発生した場合は即座に行動して駆除に成功していますが、これはホテルに限らず広い範囲における深刻な問題です」と真剣だ。またニューヨークの地下鉄について調査した専門家が、「トコジラミの遺伝子は環境に合わせてどんどん多様化している」と述べたことも無視できないという。

日本でも決して他人事ではないトコジラミの被害報告。外国人旅行客1人が1匹のトコジラミを持ち込むとそれが3か月後には数十匹となり、メスの成虫は約3か月にわたり毎日5個ほど産卵する。そして夜行性のため普段は人目につかず、1匹あたりの寿命が半年以上であることから被害はホテル、旅館、娯楽施設などで近年確実に増加しているという。

出典:http://www.nydailynews.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)