乾燥しきった空気に小さなトイレ、飛行中に何度か経験することになるひどい揺れ、狭い足元、そして飽き…。8時間を超すフライトはどうにも苦手という人が多い中、最新テクノロジーのおかげで飛行機の燃費は向上し、1度のフライトでかなり遠くまで飛べるようになっている。カタール航空では、この春にも片道なんと18時間超という超ロングフライトを就航させるそうだ。
マイレージカードをお持ちの方なら、それがいかにすごい長距離路線であるかきっとおわかりいただけるであろう。成田~ハワイを往復すると7,600ほどのマイルを獲得するといわれる中、カタール航空(本拠地ドーハ)がなんと片道だけで9,000ものマイルを獲得することになる、ドーハ~オークランド(ニュージーランド)間の超長距離路線をこの春にも就航させるとCEOのアクバル・アル=バーキル氏が発表した。具体的な飛行時間は18時間34分を予定しているという。
現在、世界最長路線とされているのはカンタス航空のシドニー~ダラス(米テキサス州)線で、そちらの距離は8,578マイル、飛行時間は16時間55分である。ドーハ~オークランド線はそれを上回ることになり、機材の新しさには定評があるカタール航空だけに、最新技術を駆使した259人乗りのボーイング777-LR型機を飛ばす予定だという。
カタール航空はそれと並行してやはり飛行時間が18時間超になるドーハ~サンチャゴ(チリ)線の就航も計画中だが、こうした超ロングフライトを検討するエアラインはほかにも増えている。同じく中東のエミレーツ航空は今年3月にドバイ~パナマシティ(中米)線を、シンガポール航空は2018年にニューヨーク~シンガポール線を就航させると発表しており、後者はなんと片道だけで9,535マイル、飛行時間は18時間50分にもなるという。
こうなってくると、2014年10月にお伝えしていた“パノラミックな外の景色を全面ガラス張りかのように楽しめる旅客機を開発中”というあの話題が気になってくる。“世界一”という言葉がとにかく好きな中東のエアラインたち。潤沢すぎる資金で是非ともその飛行機を購入してほしいものだ。
出典:http://www.theguardian.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)