南アフリカ・ケープタウンからブラジル・リオデジャネイロを目指してボートを漕ぎだした母子。しかし大荒れの海で船酔いし、ケープタウンを出る前に救助されてしまった。
1月8日、女性(50)とその息子(27)はリオデジャネイロに向かうべくケープタウンのロイヤル・ケープ・ヨットクラブを出航した。ボートは白い小型の船であり、雨風は防げるが手漕ぎで進むものである。
数日前から強風が吹き荒れていたケープタウンだったが、海上も波のうねりが非常に高かった。そして出発直後から問題が発生。出航して間もなく、ボートから国立海難救助隊(NSRI)に「追跡装置を忘れた」という連絡が入り、海難救助隊がこの航海には欠かせない装置をケープタウンから数キロ離れたところにいたボートまで届けることになった。
装置を届け出た際も波が高く海は荒れていたが、母子は航海を続ける意思を見せた。
そして9日、女性の夫から海難救助隊に母子の探索を願い出る連絡が入った。救助隊の追跡システムによると、ボートは18キロ沖にあるとのこと。救助隊は信号を送ったが、母子のボートから正式な遭難報告はない。さらに海洋救助協同センターからの要請で派遣された空軍飛行機からも信号を送ったが正式な遭難報告がなかったため、しばらく様子を見ようということになった。
しかし午後になって、海難救助隊はボートから救助の要請を受けた。50歳の女性がひどい船酔いをしているとのことだった。
海難救助隊は高い波の中を泳ぎながらボートにたどり着き母子を救出したが、ボート自体は牽引することが非常に難しかったため近くの無人島に一時係留することになったという。
出典:http://www.nsri.org.za
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)