街はどこもクリスマスでにぎわっているのに、私は今年も独りぼっち。そんな寂しい生活を送っている高齢女性のもとにかかってきた1本の電話。相手は営業目的ではあったが「人と会話できただけでも嬉しかった」とその女性。次第に話は盛り上がり…!?

この画像は中国のメディア『新浪/新聞中心（news.sina.com.cn）』によるその記事のスクリーンショット。陝西省漢中市に暮らすWangさんという女性の、面積たった15平方メートルの部屋はこの通り。勧められるままに契約した何種類ものサプリメントが半年にわたり次々と届き、そのダンボールで埋め尽くされてしまったのだ。しかも御年81歳のWangさんに、こともあろうに電話セールスの女性はあやしげな“豊胸サプリ”さえも売りつけていた。

教師として長年勤めあげ、退職後は年金も受給し、子供たちも少しばかりお小遣いをあげていたため、お金に苦労している様子はまるでなかったWangさん。しかしある時、親類にお金を借りていることを娘のFengさんが聞きつけて本人に確認。そこでサプリメント販売会社におよそ300万円を支払っていたことが発覚し、Fengさんは市の消費者相談センターへ。クーリングオフの手続きを申請したところ、セールス・販売いずれの業者も実態が不鮮明で返金は難しそうだという。

消費者相談センターの担当者はそんなFengさんに、「お母様は雑誌の広告で健康サプリを買って以来、通販がお好きなようでした。特に電話セールスの場合は、言葉巧みに褒めたり励ましたりしてきますから、ついその気になっていくようです」などと説明している。独居の高齢者が電話セールスで騙されてしまった際、「親切な孫に語りかけられているようで嬉しかった」とは実によく聞く言葉である。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）