公害の原因となる有害物質を排出する者に対し、結局のところ有効な対抗手段は罰金や課税しかないということか。いよいよ大都市のスモッグ指数が最悪のレッドを記録するようになった中国で、上海市がその導入を発表して話題を呼んでいる。
上海市は16日、上海市環境保護局(Shanghai Environmental Protection Bureau)、上海市発展改革委員会(Shanghai Municipal Development and Reform Commission)、および上海市財政局(Shanghai Municipal Finance Bureau)などが協力し、スモッグ対策として新しく罰金制度を導入することを発表した。
2017年末までに大気中の揮発性有機化合物(VOC)の値を50%まで減らすことが目標だといい、上海市環境保護局はインターネット・ニュースメディアの『The Paper』に「上海ではむしろPM2.5より問題視されている」と説明。浮遊粒子状物質や光化学オキシダントによるその大気汚染は深刻である。
今年10月1日の検出値からすでに罰金の対象になるといい、金額はVOC排出量1000kgあたり10元(約185円)で計算され、2016年7月からは15元、2017年1月からは20元に上がっていくほか、対象となる産業に関しても徐々に裾野を拡大していくもよう。また排出削減への努力を怠る企業に対しては、1.5倍から2倍といったより厳しい罰金で対処していくことになるという。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)