カナダの国民的スポーツであるアイスホッケー。レギュラーシーズンのある試合において、今年もまたハッピーな“アクシデント”が発生したことを『calgaryherald.com』が報じた。
カルガリーのスコシアバンク・サドルドームで6日に行われた、「カルガリー・ヒットマンVSスウィフト・カレント・ブロンコス」というWHL(Western Hockey League)の試合。19,289名という大変な数のファンが詰めかけてホームチームのヒットマンに熱狂的な声援を送ったが、彼らはそれぞれの腕にあるモノを抱いており、今か今かとそれを放り込むタイミングを待っていた。
チャンスは後半戦に訪れた。背番号17のジョーディ・スタラード選手が見事なゴールを放つと、「待ってました!」とばかりに第二のビッグイベントともいうべき「Petro-Canada Teddy Bear Toss」がスタートした。一人、また一人とアイスリンクにテディベアのぬいぐるみを選手たちに向かって放り投げ、あっという間にリンクは足の踏み場もなくなり試合は中断を余儀なくされた。
ぬいぐるみを片付けるためのボランティアも手配されていたため試合は37分で再開したが、ぬいぐるみの数は驚くことに28,815個もあり、これまでの最高であった2007年の26,919個を破ったとのこと。ちなみに昨年は17,543名のファンが訪れ、24,214個のテディベアが投じられた。「このイベントには大きな願いが込められている」と語ったのはヒットマンのヘッドコーチであるマーク・フレンチ氏。これらのぬいぐるみはカルガリーとその周辺にある児童・福祉施設や病院、非営利組織などの恵まれない子供たちを対象とした50か所以上の施設に、クリスマスに合わせて届けられるそうだ。
選手たちはホッケーが子供たちに大人気であることをよく理解しており、チャリティオークションなどにゲスト出演しては募金活動に一役買い、病と闘う子供たちのため病院への慰問も欠かさない。これまでに30万個のぬいぐるみを各方面に届けた実績を持つヒットマン。リンク上の選手たちはファンへの感謝の気持ちとともに実に清々しい表情を見せており、この日の試合も2-1で彼らが制したという。
※ 画像はcalgaryherald.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)