住民らの理解や協力を得るため、関係当局の職員らが辛抱強く説得にあたり、立ち退きをお願いしながら進められる新しい道路の建設。古今東西を問わず、地権者がそれに同意しない例は少なくない。このほど中国・浙江省で…。
「たった1人の地権者が立ち退きに合意しなかったためにこのような形状になった。そのため道路の利用者は十分に注意しながら走行してほしい。」
中国・浙江省の省都、杭州市でこのほど、そんな説明とともに新しい高速道路が誕生した。ある製薬会社の工場が新しい道路によって敷地が分断されることをあくまでも拒んだため、道路はその地点にくるといきなり危険な急カーブがS字型に続くことを中国のメディア『騰訊(Tencent)』が伝えている。
最後の最後まで頑固に粘るとより良い条件での立ち退きが可能になると考える人も多いが、このたびの例がそうであるように、当局もいったん地権者に愛想を尽かすとさっさと工事をスタートさせるもの。この製薬会社はC字型に敷地の周囲を高速道路に囲まれ、孤立するに至ってしまった。中国では、当局職員が説明会で示してくる補償金額や代替地の提案に地権者が納得せず、結果的に1軒だけ塚の上に建物が危なっかしく載っているかのように取り残された例が多々報じられている。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)