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writer : ac

【海外発!Breaking News】ボコ・ハラムから脱出した若者達。「拒めば死」を証言(ナイジェリア)

昨年4月、ナイジェリア北東部チボックで276名の女子生徒を誘拐したナイジェリアのテロ組織「ボコ・ハラム」。ボコ・ハラムとは「西洋の教育は罪」を意味し、今では世界の最も危険なテロ組織のひとつとして恐れられている。西洋文明、現代科学、さらに過激思想を受け入れないイスラム教徒も攻撃対象とするなどその蛮行に国際的な非難が高まっているものの、組織の卑劣なテロ行為は止むことがない。英メディア『metro.co.uk』が、ボコ・ハラムに拉致され脱出に成功した若者達の壮絶な証言を伝えている。

写真家ルース・マックドォールさん(Ruth McDowall)は3~4か月に一度、ボコ・ハラムから逃れてきた若者が保護されている施設を訪れて数日間を共に過ごす。「ボコ・ハラムの暴虐は許されるべきではありません。チボックの女子生徒誘拐事件で脱出できたのは57人に過ぎません。現在も200人以上が行方不明のままであり、その中にはボコ・ハラムに洗脳され銃を持ち襲撃に参加する者さえいます。レイプが横行する地獄のような環境で、拒絶は死を意味すると脅され、11歳の少女が自爆テロ要員として死亡しているのです。この悲惨な状況が過去のものとして忘れ去られてしまうことが何より恐ろしい」と語り、重い口を開いた若者たちの言葉を伝えた。

■ハウワさん(Hauwa)15歳女性
2009年、母親の友人でありボコ・ハラムのメンバーであった夫婦に自身の友人と共に拉致された。イスラム教への改宗を拒否すると殴打され、レイプされた友人は妊娠。隙をみて拉致した女性をレンガで殴り部屋に閉じ込めて友人と逃走。家に戻るも父親は殺害されていた。

■ブレッシングさん(Blessing)19歳女性
2013年9月、自宅がボコ・ハラムの襲撃を受け兄は射殺された。義姉と拉致されイスラム教への改宗を強要された。恐ろしさから改宗を承諾するが、Abulという戦闘員と結婚させられてしまう。拉致されていた2人の少女と共に脱出に成功した。

■マーシャさん(Martha)14歳女性
2014年、結婚式へ向かう途中で拉致。兄は殺害され、姉達とガラック近くのキャンプに連れて行かれる。4か月間は食事もろくに与えられずシャワーの機会もほとんどなく過ごす。銃の使い方を教えられ、襲撃に2回参加したが、人を殺すことはできなかった。チボックからきた少女達数人は、洗脳され人を平気で殺害していた。少女達は自分の姉にも老人を殺すよう指示したが、拒否すると代わりに自分が撃たれた。夜にトイレに行くといって脱出に成功。

■ハンナさん(Hannah)15歳女性
2013年、家を襲撃され女性全員が拉致。イスラム教への改宗を強要され、14歳で結婚させられた。逃げ出すことには成功したものの、悪夢に悩まされる日々。現在は学校に通う。

■リディアさん(Lydia)21歳女性
学校からバスで帰宅途中に拉致。サンビサ森林地帯のキャンプに連れて行かれる。イスラム教への改宗を強要された。人質には人肉が供給されているとの噂があり、何も食べずに過ごすことが多かった。極めて稀なケースだが、ボコ・ハラムの戦闘員の1人がリディアさんの家族と知り合いだったことから解放された。頭に被るベールであるヒジャブは焼き払い過去を忘れようとしたものの、ボコ・ハラムのリーダーであったアブバカル・シェカウの悪夢に悩まされる。

■マーカスさん(Markus)28歳男性
2014年、交通事故で入院中に拉致。9か月間、目の前で何人もの人質が殺された。雨季になり松葉杖なしで歩けるようになり逃走。今でも恐ろしさから実家には帰ることができない。

■マイラマさん(Mairama)16歳女性
2013年、村が襲撃され拉致。北東部の町グウォザ・ヒルのキャンプで食事係を担当させられる。結婚を拒否すると殺すと脅された。キャンプにいた女性と2人で2日間かけて脱出に成功。現在は看護師を夢見て学校に通う。

■レイディさん(Ladi)年齢不詳女性
2013年、畑仕事中に拉致。3か月間キャンプで過ごす。イスラム教に改宗しなければ喉をかき切ると脅された。腹部の痛みを装い、連れて行かれた病院から逃走に成功。学校には通っていないが、元の生活はもうかえってこないと語る。

※ 画像はmetro.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 A.C.)