「イスラム国(IS)」では子供の自爆テロ要員が不足し、ついに女性にまでスカウトの手を広げているようだ。英メディア『dailymail.co.uk』が伝えている。
仏パリの同時多発テロ事件以降、フランスやロシアはISが“首都”と称するシリア北部ラッカへ激しい空爆を続けている。ラッカには、女性だけで構成される宗教警察組織「Al-Khansaa Brigade」が存在し、複数のイギリス人女性が中心となって「非イスラム的な振る舞い」をする女性を処罰しているとされる。ISは同組織の女性らを自爆テロに使うのを嫌い、新たな戦闘員として女性の募集を強化し、女性自爆テロ団の結成を急いでいるという。『dailymail.co.uk』によると、あるエジプト人女性は「首都ラッカを守るため」との理由で自爆テロ要員の誘いを受け、多大な報酬と家族の生活の保障を約束されたと証言した。
18日、仏特殊部隊によるパリ郊外サンドニでの対テロ作戦の最中、自爆ベストを爆発させたアスナ・アイトブラセン容疑者(26)は、テロ首謀者で死亡が確認されたアブデルハミド・アバウド容疑者(27)のいとこであり西欧で初の女性自爆者と報道された。
アスナ容疑者の死後、兄のユースフさんは妹の素顔を次のように語っている。
「アスナは酒やタバコが好きで、FacebookやWhatsAppを使って常に複数のボーイフレンドがいたんだ。いつも悪い評判がつきまとっていたよ。カウボーイハットを愛用し“カウガール”というニックネームでパーティ三昧だったね。イスラム教には全く興味がなかったようで、コーランを読む姿も見たことがない。(頭に被るベールである)ヒジャブを着用してISに加わったのは自爆する1か月前だった。自爆の3日前に電話で話をした時は『全てが嫌になって人生に希望がもてない』といつもと違った様子だったけれど、自爆テロのニュースに目を疑ったよ。妹はまだ26歳。これからって時だったのに…。妹が5歳の時に両親が離婚して家族はばらばらになり、アスナはいつも愛に飢えていたんだ。幸せな時は長続きせず、人生の目的を見出せないまま道をはずれてしまった。学校もきちんといかなかったから仕事もできない。パーティをする友人はいても、真の友人にめぐり会うことなく逝ってしまったよ。」
立てこもったアパートの中で自爆したアスナ容疑者の身体は木っ端微塵になり、その一部が窓から飛び散ったのを複数の人が目撃したという。
※ 画像はlunion.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 A.C.)