「おから工事」だらけなどと陰口を叩かれても、なお倒壊事故がなくならない中国の建築物。使用する材料や強度の計算に問題があるのだろうか。中国では “ガラス張りの床”が大流行しているが、それを用いて作られた遊歩道に細かい亀裂がいくつも入り、補修工事に入ったことが報じられている。
中国・河南省焦作市の「雲台山地質公園(Yuntai Mountain Geological Park)」で、1,078メートルの高さに作られた長さ260メートルの遊歩道。2.7cmの厚みを持った強度の高いガラス板3枚を床材として使用したスリリングなもので、オープンしたのはなんと先月20日のこと。しかし調査の結果、68メートルにわたるヒビの存在が確認されたという。
この情報が世の中に広まったのは、Li Donghaiさんという「微博(ウェイボー)」ユーザーのおかげであった。彼は「その遊歩道を渡っている最中にガラス板に亀裂を発見した。足の下でメリメリと音がしてヒビが入る様子に僕は恐怖で絶叫し、一緒に渡っていたすべての人が押すな押すなの大騒ぎとなった」などと表現している。
中国の英字新聞『Global Times』によれば、ある女性観光客がスチール製のカップを落としており、その衝撃が亀裂のきっかけとなった可能性があるという。ガラス板については1平方メートルあたり800kg以上の重みに耐えられる強度と発表されていたが、局所的なショックには意外にももろいのかもしれない。同地質公園の職員はすべての観光客を避難させて遊歩道を閉鎖したが、あまりにも早く補修工事の時期が訪れたことに観光客からは「大丈夫なのか」との声が相次いでいる。
※ 画像はmiseeharris.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)