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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】イングランド、未成年者を乗せた車での喫煙が全面禁止に。

イングランドとウェールズでは、10月1日から未成年者が乗った車での喫煙に罰金が科せられるようになった。たとえウインドウを開けていても処罰対象になるという。

「イングランドでも2015年10月1日より未成年者を乗せた車の中で喫煙することは違法になる」。1年近く前から報じられていた通り、いよいよ18歳未満の子供を乗せた車で大人がタバコを吸うことは許されなくなった。煙が目にしみたり、タバコの臭いが髪や衣服につくことを嫌がる子供は多いが、なんといっても受動喫煙から健康な体を守ることが狙いである。

車のような狭い空間に漂う大気汚染物質や発がん性物質の危険性は想像をはるかに超えるものである。医学系の名門「ニューカッスル大学」のアニル・ナムデオ博士は『news.sky.com』に、砒素、ホルムアルデヒド、タールばかりか、微小粒子状物質PM2.5の危険性を強調している。PM2.5は車や工場由来の大気汚染という印象があるが、実は副流煙にも含まれており、ウインドウを締め切った車内でタバコを吸った場合の空気中のPM2.5のレベルは安全基準値の数百倍にもなるというのである。

アメリカ、カナダに負けず、受動喫煙から未成年者を守ることに関してはかねてから厳しい罰則をもうけている欧州諸国。イングランドも8年前から路上や駅ほか公共の場所でタバコを吸う行為を法的に禁じてきた。愛煙家にとっては長いこと憩いとなっていたであろう車内での一服にも条件が突き付けられた形だが、嫌煙家はこれを「久しぶりの大きな前進」と評価している。なお、新しい法律に違反した場合はキップを切られて50ポンド(約9,100円)の罰金を命じられる。ただし警察によると、法律が定着するまでの3か月間は罰金を科すのではなく警告程度にとどめるという。

※ 画像はtelegraph.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)