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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】身体完全同一性障害の女性、自ら目を潰して全盲に(米)

自身の体の一部をなくしてしまいたいという、非常に危険な強迫観念に悩まされる「身体完全同一性障害」という病気をご存じであろうか。アメリカのそんな女性が自ら両目を潰し、全盲となっていたことから波紋を広げている。

「幼児期から盲目の人々を見るたびに、自分もこんな風になりたいという強い思いにかられていた」と英メディア『mirror.co.uk』に語ったのは、米ノースカロライナ州在住のジュエル・シューピングさん(30)。健康体で誕生したものの全盲に対する願望は強くなるばかりで、21歳の時に彼女はついに自分の目を潰すという行動を起こしてしまった。

彼女を追い詰めていたのは「身体完全同一性障害(英名:Body Integrity Identity Disorder 以下BIID)」と呼ばれる病気であった。これは自身の身体のある一部分に常に強い違和感を抱き、激痛やその後の機能不全が伴うことを承知の上で「それをなくして(切断して)しまいたい」という強迫観念にかられるというもの。ジュエルさんの場合は、3~4歳の頃に電気をつけず深夜の廊下を歩き、そこが最も快適な空間であると実感したことが始まりであった。6歳で盲目になりたいと強く意識するようになり、10代になると白い杖を購入。点字の勉強も開始して、20歳の時にはスラスラと読めるようになっていたという。

それが自信となり、全盲願望をもはや抑えきれなくなったジュエルさん。2006年、彼女はついに自身の目に排水パイプ用液体洗浄剤を注入し、頬まで焼けただれてしまうほどの激痛と闘った。やがてほぼ全盲となった自分自身を、ジュエルさんは「これでいいのです。私は盲目で生まれた方が幸せだったくらいなのです」と話す。だが「世間の人々の冷たい視線はしっかりと感じている」と少しだけ寂しそう。ことの真実を知ると家族は激しく動揺し、母、姉妹ともこの一件をきっかけに関係が疎遠になってしまったそうだ。

たとえば線路で列車を待ち、自分の脚を切断しようとする願望なども同じBIIDだというが、ジュエルさんは「できれば私のような方法で目を潰すなど、極端な行動に出て欲しくないです。いつかきっと治療の道が開けると思いますから」と語る。現在は教育学を勉強中で、BIIDという病気を正しく世間に理解してもらうための啓もう活動、そして全盲の人々の自立を支援する活動に関わっているという。

※ 画像はdailymail.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)