南アフリカの刑務所で、受刑者に面会に来た45歳の女が逮捕された。差し入れの中に携帯電話を隠していたのが発覚したからだ。彼らにとって不幸なことに、その携帯から着信音が鳴ったために気づかれてしまった。
受刑者はチェコから国外逃亡した犯罪組織のリーダー、ロドヴァン・クレイチール(Radovan Krejcir)である。クレイチール受刑者は、25キロものtik(ティック:南アフリカで安価な麻薬)とともに姿を消した人物の弟を誘拐、拷問をしたとして殺人未遂、麻薬売買の罪で逮捕された。さらに先日、仮釈放となったオスカー・ピストリウス受刑者と同じ場所に収監され、ピストリウス受刑者と刑務所内でサッカーをしたこともある。
逮捕された面会者は不動産会社の女で、食べ物とクレイチール受刑者が使っていたランニングシューズを差し入れに来た。しかし片方の靴から着信音が鳴り出したので検閲官が調べたところ、靴底から携帯が見つかり、女は逮捕された。タイミングよく電話をかけてきたのは、ポーランドに住むクレイチール受刑者の息子であった。
クレイチール受刑者が大人しく収監されていないのは、今に始まったことではないようだ。数日前にはやかんの取っ手に携帯を、そしてホットプレートの下に電池を隠していたのを発見、また下着に携帯を隠し持っていたこともある。また先月、刑務所上空を不審なヘリコプターが飛んでいたことに気づき調査したところ、この受刑者を含む大規模な逃亡計画が行われる予定であったことが発覚した。その際にクレイチール受刑者のいる房から押収されたものは、携帯10台、銃と弾薬、ナイフ、スタンガン、ドライバー、催涙スプレー、そして受刑者の事件に関わる調査官や目撃者のリストが入ったメモリースティックまであり、チェック機能のゆるさが露呈していた。
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(TechinsightJapan編集部 FLYNN)