10月19日、パラリンピック金メダリストのオスカー・ピストリウス受刑者がプレトリア刑務所を出た。20日に出所すると思われていただけに、夜に起こったビッグニュースは朝刊には取り上げられなかった。
ピストリウス受刑者は、昨年10月21日に元ガールフレンドの過失致死罪で禁錮5年の判決を受け収監された。今年の8月21日に仮釈放かと言われていたピストリウス受刑者だったが、女性グループの反発により延期に。その後、少なくとも3回の釈放を望んだが却下されている。
矯正局は20日、すでに前日の午後7時半過ぎに矯正局監視の下で仮釈放されたことを発表。ピストリウス受刑者がプレトリアのおじ宅に着いたのは、同日夜10時過ぎのことだった。今後、彼は2019年10月20日まで矯正局や更正委員会の厳しい管理下に置かれることになる。また検察側は殺人罪で起訴しており、来月から裁判が始まる。家族がそばについているとはいえ決して平穏な生活ができるわけではない。
夜の仮釈放を逃した世界各国100社を超えるメディアは、現在ピストリウス受刑者のおじ宅に集結。さらにドライブがてらにそこを通りかかった一般人も写真を撮っていくなど、閑静な高級住宅地が騒がしくなっている。
だが仮釈放に対して、南アフリカの人々は決して歓迎ムードではない。「裁判の期間より、刑期のほうが短いのはこの国だけだ」「国が裁けないなら、国民が裁く」など多くの批判的な意見がソーシャルネットワークにあがっている。一方でパラリンピックにて数々の業績を残し、義足や車椅子の子供たちを支援してきた彼の功績は非常に大きく、ピストリウス受刑者を支援しているウェブサイトには世界中からメッセージが届いている。
※ 画像はsupportforoscar.wordpress.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)