このほどアメリカの妊婦が、予定日より4か月も早く赤ちゃんを出産した。しかもそこは海の上。クルージングツアーのまっ最中にあった豪華客船の中で起きた一大ハプニングを英メディア『metro.co.uk』ほかが伝えている。
このほどプエルトリコに向かうクルージングツアーの船内で赤ちゃんを出産したのは、米ユタ州のエミリー・モーガンさん。豪華客船とはいえ分娩室などあるわけもない中、出産予定日まで4か月もありながら早産してしまった。妊婦にとっては一段落という「安定期」に入り、飛行機を使わないことから夫とともに7日間の旅行に出かけた中、エミリーさんは徐々に赤ちゃんがジワジワと下がってくるような感触を覚えたのであった。
早産というより流産として扱われたその赤ちゃん。誕生した際の体重はたったの680gで、男の子であったため“ヘイデン”くんと名付けられた。エミリーさんと医療スタッフの懸命な努力により、タオル、生理用ナプキン、生理食塩水、電子レンジなどを駆使して保育器の中にいるかのような環境を作り、小さい酸素マスクを顔にかぶせるなど工夫がなされ、誰もが絶望的だと思っていた中でヘイデン君は45分後にも呼吸をして人々を驚かせた。
船長はとにかくプエルトリコに急ぎ、予定より2時間早く港に到着。指の色がところどころ黒く変色し始めていたヘイデン君は救急車で病院に搬送され、数日後にはマイアミの小児専門病院に転院。現在はそのNICUの保育器の中で安定した状態を保っている。ユタ大学医学部病院のNICU部長であるブラッドリー・ヨーダー医師は、「そのような状況で生き残れる赤ちゃんは10人に1人もいない」と話しており、エミリーさんの早産については脱水、旅行中の気温の乱高下が原因となった可能性があると語ったという。
※ 画像はhorizonpost.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)