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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】男性ライフセーバーの救助を拒んだ父親、娘は溺死。「浮き輪ドローン」なら救えた!?(ドバイ)

宗教、伝統、しきたり、掟などは、果たして愛するわが子の命より優先されるべきものであろうか。このほど中東のビーチであるファミリーが水難事故に見舞われたが、その時の父親の言動が人々の関心を集めている。ただしそんなケースでも女性を救う別の方法はあったという意見も。今、世界のビーチでドローンによる人命救助に期待が寄せられているのだ。

その水難事故はドバイのビーチで発生した。アジアから家族旅行でやって来たという20歳の女性が不幸にも溺死したが、現場のライフセーバーたちはたとえようのない挫折感と無念さをにじませていることを多くのメディアが伝えている。信念か宗教か思わぬ壁が立ちはだかり、命を救えなかったというのだ。

「女性が溺れかかっている」との情報に、すぐさま海に入ったライフセーバー2名。そこには父親もいて何とか娘を助けようと苦闘していた。ライフセーバーは女性に近づいてその体に手を差し伸べたが、そこで父親は「触るな。娘の体と名誉を汚すな! お前たちに触られるくらいならこの子は死を選ぶ」と怒鳴りつけ、彼らの救助を断固拒否した。

残念ながら父親は娘の命を救えず、警察に逮捕すらされている。だがその家庭が厳格なイスラム教徒であった場合、親族以外の男性が女性の体に触れることや女性がベールなしで人前を歩くことは許されない。たとえ天災や非常事態に見舞われても、神の定めた教えに背いた行為で生き延びるより、守って天国に向かうことを善しとする人々なのである。

そんな中で注目を浴びるようになったのが、南米チリのビーチにて導入に向けた実験を行っていた、ドローン(無人小型飛行機)に救助用浮き輪をはめて飛ばすという新たな救助方法である。溺れかかっている人の頭上に約30秒で到着するそのスピードは最大のメリットだが、LEDライトにより夜間もOK、ビデオカメラも搭載できることからドローンの導入で救助の成功率は飛躍的に上がるものと期待されている。またこのたびのドバイのケースのように、男性のライフセーバーが手を差し伸べることができない場合もある。さまざまなシーンに備え、浮き輪ドローンの導入を願う声が高まっているようだ。

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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)