ロンドン南東部に位置する英ハンプシャーのブラックブッシュ空港にて、小型飛行機が駐車場に突っ込んで炎上する墜落事故が起きた。最新情報によれば、飛行機はあの故ウサマ・ビンラディンの遺族を複数名乗せていたもようだ。
英ハンプシャーのブラックブッシュ空港(Blackbushe Airport)で31日、伊ミラノから飛んできたビジネス用ジェット機がオーバーランによりカーオクション業者の駐車場に突っ込み、次々と車を壊して大きな炎を上げた。事故を起こしたのはブラジルの航空機メーカー、エンブラエル(EMBRAER)社が製造した“Phenom300”というビジネス用エグゼクティブ・ジェット機。昨年の納入実績においては世界ナンバーワンだと同社は謳っている。
パイロットはヨルダン人でこれまでのところ4名の死亡が確認されているもようだが、英米のメディアは今、中東メディアがアラビア語で伝えた情報だとして、この飛行機は国際テロ組織「アルカイダ」の元トップでアメリカ同時多発テロ事件を指揮したウサマ・ビンラディン(2011年没)の遺族が所有するもので、ウサマ・ビンラディンの姉と義母が死亡したもようだと報じている。
ビンラディン一族には飛行機事故に由来する不幸がたびたび起きている。父親ムハンマド・ビンラディンは1967年に乗っていた飛行機が墜落し死亡、ウサマの兄のひとりは1988年に米テキサス州で、自らが操縦する飛行機で墜落事故を起こしている。このたび墜落したジェット機の尾翼には“HB-IBN”というアルファベットが確認されているが、これは哀悼の意味を込め父親ムハンマドが命を落とした飛行機の機体番号を譲り受けたものであった。
このたびのジェット機は日本円にして13.5億円ほどだが、父親が一代で築いた「サウジ・ビン・ラーディン・グループ」の大成功により、ビンラディン一族はサウジアラビアの大富豪と位置付けられている。サウジの「Salem Aviation」社に管理されていたその飛行機で、一族は公私にわたり世界中を飛び回っていた。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)