聞く者を震え上がらせ、ゾーッとさせる怪談。夏にこのような話を聞く機会が増えるのは、涼を求める人が多いことにもよるのだろう。しかし恐怖を感じることで吹き飛ぶのは暑さだけでなく、カロリーにまで及ぶようだ。ホラー動画でカロリーをどのぐらい消費できるのか、視聴者のカロリー消費を測定した実験映像がこのたび公開された。
この『【実験動画】 “Calorie Movie” 映像でカロリーはどこまで消費できるか?』は、ドコモ・ヘルスケアが制作・公開したもの。視聴者が効率良くカロリーを消費できるように設計された動画だ。
動画はストーリー仕立てになっている。初めての旅行で山奥にやってきた“あさみ”と“ゆりえ”。宿泊先に着いて浴衣に着替え、楽しそうな2人だが、部屋には日本人形が置いてあったり、何かを祈祷するような絵が飾ってあったりといかにも何かが起こりそうな雰囲気だ。早速、大きな物音がして、壁の絵が落ち、部屋が真っ暗に。あさみは部屋の隅で背中を向けてうずくまるゆりえに声をかけるが、その女性はゆりえではなく…。
次々にあさみに恐ろしい出来事が降りかかるのだが、動画の大部分があさみ目線で描かれているので、視聴者もまるで自分が体験しているかのような感覚を味わえる。動画の右隅には、視聴者(被験者)12名の平均消費カロリーが常時表示されており、ひどく驚いたり、かなり怖い場面では、スピードアップしてどんどん数値が上がっていくのが興味深い。結果として10分超の動画で平均約22kcalを消費した視聴者たち。これは、実に体重60kgの人が分速80mで6分(480m)歩いた時と同じ程度の消費カロリーになる。この実験に協力した国士舘大学体育学部教授の医学博士・須藤明治氏は、「この動画を見た被験者の中には座位安静時の最大5倍(軽いジョギング相当の身体活動強度)のカロリー消費があった人がいました」とコメントしている。
では、なぜホラー映像を見るとカロリーを消費できるのか。人は恐怖により心拍数が上昇し、呼吸が浅くなったり、叫んだりすることで多くの二酸化炭素を排出する。さらに恐怖や驚きにより、体が緊張した状態から一気に弛緩することを繰り返すため、座位安静時よりカロリーを多く消費するためだという。
この動画はドコモ・ヘルスケアのリストバンド型活動量計「ムーヴバンド2」の特長を分かりやすく伝えるために制作されたもの。「ムーヴバンド2」を使用すると「歩数」「移動距離」「消費カロリー」「睡眠時間・状態」を簡単に計測することができる。今回の実験映像により、カロリーは意外なところでも消費されていることが分かった。日常生活の消費カロリーをチェックすることは、自身の健康維持や体調管理、ダイエットなどに役立ちそうだ。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)