このほどパキスタンにて、青天の霹靂といった殺人事件が起きた。犠牲となったのは罪もない義母。犯人である30代の男はパキスタン系移民として現在イギリスに暮らしていながら、わざわざ飛行機に乗って妻の実家に出向いたのであった。
英ウェスト・ミッドランズ州ウルヴァーハンプトンに家を構えるパキスタン系イギリス人の夫、タリク・ラナ(31)の長年の暴言に耐えかね、ついに家出したパキスタン出身の妻アイーシャ・リアズさん(28)。その後タリクは、アイーシャさんへの復讐としてパキスタンに暮らす彼女の母親を殺害していた。外国での犯罪についてもイギリスで裁けるという条例「Offences against the Person Act 1861」に従い、このほどその裁判がウールウイッチ刑事法院(Woolwich Crown Court)で開かれたことが伝えられている。
タリクのなんとも身勝手かつ執念深い性格が露呈したその法廷。自身をなんら反省することのない卑屈なタリクは妻への憎しみが増すばかりで、彼女が一番苦しみ悲しむ方法を考えるようになっていったという。そこで出た答えは彼女の最愛の母、グーラム・アジアさんの殺害であった。タリクは飛行機に乗りパキスタンのラホールへ向かった。そして小包の配達人を装って妻の実家を訪ね、玄関の扉を開けたグーラムさんに拳銃を2度発砲。アジアさんは数時間後に死亡した。
なお共犯者として逮捕・起訴されていたタリクの姉ナーグス・アーメド被告(33)、義理の兄ムハンメド・アディール被告(35)は無罪を言い渡されている。インドやパキスタンでは殺傷事件を起こすにあたり親族を巻き込むケースが少なくない。昨年にはパキスタンで、愛する男性と勝手に“デキ婚”を遂げた25歳の女性が父、兄をはじめ親族20名に惨殺されていた。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)