このほどカリフォルニア州で、妊娠中の30代女性が行方不明だとして捜索活動が続けられていたが、女性の身には予期せぬ出来事があったようだ。国有林の奥深くを走行中にガス欠に見舞われた彼女は…。
サクラメントの北に位置するカリフォルニア州ビュート郡の国有林で先月27日、家族から捜索願が出されていたアンバー・パングボーンさんという35歳の女性の姿が発見された。米・農務省林務局のスポークスマンであるクリス・フレンチさんによれば、アンバーさんは先月24日、家族に「いい運動になるからオーロビルにあるカジノに行く」と言って外出。「別のエリアのカジノにも行く」と伝えた後、連絡が途絶えてしまったために母親のダイアナ・ウィリアムズさんが警察に相談したという。
アンバーさんはひと気のない国有林をひたすら車で走っていたが、実はあるポイントでガス欠を起こしうろたえている中で、25日早朝には予期せず産気づいてしまった。しかし、サクラメントから約128km離れたその場所では携帯電話が「圏外」を示していた。そのため後部座席に寝袋を広げて自力で出産。あとは熊が現れることを恐れ、飛んで来るハチから赤ちゃんを守りながら水とリンゴで水分を摂り、誰かが通ることを期待した。
そして27日、アンバーさんはヘアスプレーやオイル缶を利用し、ライターの火を寝袋に着火させることで上空に向けSOSを発信することを考えた。しかしその火は木々に燃え移り、約1000平方メートルを焼いたところで救難隊を乗せたヘリコプターにより発見されたという。無事保護された2人は「カリフォルニア大学デービス校医療センター」に搬送され、アンバーさんはすでに退院したが、メリッサちゃんと名付けられた赤ちゃんは体重1.81kgと非常に体が小さく、現在も病院で観察が続けられている。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)