こちらで今月11日にお伝えしていた、米ニューヨーク州の刑務所で起きた受刑者2名の脱獄事件。ほう助したのが女の看守であったことから大きな話題になっていたこの事件に、進展があったもようだ。
今月6日、警備も厳重なニューヨーク州ダニモーラの「クリントン刑務所」から、殺人事件により無期懲役の判決を受けて収監中であったリチャード・マット(48)とデヴィッド・スウェット(34)という2名の受刑者が脱獄して大々的に報じられた。電動ドリルで金属製の壁やパイプに穴を開けて進み、マンホールから地上に出るという手口であったが、そうしたツールを手渡したのはマットと深い関係にあったジョイス・ミッチェルという51歳の女の刑務官であったことから、関係者の間で大きな波紋を広げていた。
州の警察官約1100名が捜索のため動員された中、一緒に逃走していたとみられるマットとスウェット。しかし脱獄から3週間が経過した26日、激しい銃撃戦の末にマットらしき男を射殺したことを警察当局が発表した。午後1時半ごろ、ニューヨーク州フランクリン郡のマローンという町で怪しい男の姿を発見したとの通報に付近の一斉捜索を開始。男が散弾銃を持っていたことから銃撃戦となり、発見から2時間が過ぎた午後3時45分に射殺したという。
現場となったマローンは、2人が脱獄した「クリントン刑務所」から60kmほど西に位置しており、国道30号線沿いの樹木が生い茂った場所に男は潜んでいた。外見的な特徴から脱獄囚のリチャード・マットである可能性は極めて高く、州警察が照合を急いでいるという。なおいまだ逃走中のスウェットについて、クリントン郡保安官事務所はレイク・タイタスに近いエレファント・ヘッドに潜んでいる可能性があると指摘している。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)