このほど米イリノイ州シカゴのX型の滑走路を持つ空港で、旅客機2機が同時に離陸を試みるという信じがたいアクシデントがあった。米・連邦航空局がその調査にあたっている。
米・連邦航空局(Federal Aviation Administration、以下FAA)は、肝が冷えるような離陸のアクシデントが「シカゴ・ミッドウェー国際空港」で16日夜に起きていたことを発表した。ほぼ正方形の広大な敷地の隅から隅までをX型にきれいにクロスする滑走路。そんな空港において、乗客乗員を乗せた2機の旅客機がほぼ同時に離陸しようとしたという。
まさに90度の角度、側面衝突する寸前のところで離陸を中断した旅客機は、オクラホマ州タルサ行きのサウスウエスト航空3828便とジョージア州アトランタ行きデルタ航空1328便。先に離陸許可が降りたのは前者であったが、管制塔のデータでは管制官がデルタ機に対しても「Stop!」と3度も叫ぶ声が確認されている。
こうして2機は滑走路がクロスする地点の約610メートル手前でかろうじて停止し、事なきを得た。その後サウスウエスト機は乗客を乗せて目的地へと飛び立ったが、管制官の指示を待たず離陸態勢に入ったデルタ機のパイロットに対しては、FAAが慎重な調査を行っている。航空関連のあってはならない事故は、残念ながら人為的ミスによるものが非常に多い。デルタ機のパイロットも質問に対してはやや混乱した様子を見せているという。
※ 画像はfacebook.com/fly2midwayのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)